動物の生命の素であるアミノ酸の働き

動物の生命活動に必要不可欠である三大栄養素の一つ、タンパク質には、アミノ酸が集合しています。


アミノ酸とは、動物の筋肉、皮膚、血液、骨、酵素、髪の毛など、身体の組織を構成している栄養素であり、動物の健康管理において重要な栄養素です。

このアミノ酸が不足していくと、身体に様々な異変が生じます。


飼い主さんは、愛犬が健康を維持していく為に、アミノ酸についての理解を深め、効率よく摂り入れる為の工夫をしていく事が大切です。

動物それぞれに存在する様々なアミノ酸の種類

アミノ酸は一つではなく、種類、順番や個数によって、そのタンパク質の種類も異なり、その数は約500種類も存在すると言われています。

その多くのアミノ酸の中で、私たち人間の身体を作っているアミノ酸は約20種類、犬は23種類となります。



必須アミノ酸と非必須アミノ酸


人体を構成するアミノ酸は20種類存在し、それぞれ固有の異なる特性をもっています。


その20種類の内、体内で作る事が出来ず、食事など外部から摂取する必要のあるものを、必須アミノ酸といいます。

また、子供の段階では体内での合成量が不十分で不足しやすいアミノ酸を、非必須アミノ酸といいます。


必要な必須アミノ酸の種類の数は、動物によってそれぞれ違い、人間では9種類、犬は10種類、猫になるとなんとその数は11種類にもなります。



L型アミノ酸とD型アミノ酸


また、アミノ酸にはL型アミノ酸と、D型アミノ酸が存在し、動物の体内で使われるものはL型アミノ酸となります。


いわゆる老化現象というのは、加齢により食物を摂取した時に作られるアミノ酸が、L型アミノ酸からD型アミノ酸に変わってしまい、これが原因で体内のL型アミノ酸が不足し、身体の機能が衰えてしまう現象を指します。

必須アミノ酸の種類とそのはたらき

犬に必要な10種類の必須アミノ酸。
これらはそのいずれも健康を保つために必要な働きをしています。


■バリン

バリンはスポーツ前や運動中、スポーツ後に筋肉へのダメージを軽減してくれるアミノ酸です。

また、血液中の窒素バランスを調整する働きもあります。


■ロイシン

ロイシンは肝機能や筋肉を強化させたい犬に摂って欲しいアミノ酸です。

牛肉やレバーに多く含まれています。犬用のエサにも取り入れやすいアミノ酸と思われます。


■イソロイシン

イソロイシンは体の成長促進や筋肉強化、神経物質の働きをサポートすると言われています。

お散歩やドッグスポーツ後の栄養補給としてサプリメントを取り入れるのも有効です。


※これらバリン、ロイシン、イソロイシンを3種を「分枝鎖アミノ酸(BCAA）」と呼びます。

このBCAAは、数あるアミノ酸の中でも筋肉の運動に関係が深い大切なアミノ酸です。


BCAAの中でも、特にバリンとイソロイシンには「持久力アップ」の効果があるといわれています。

また、イソロイシンとロイシンはケト原性アミノ酸と呼ばれ、自身がエネルギー源になりやすい性質があるため、運動前に補給することで筋繊維の損傷を抑える働きがあります。



■アルギニン

アルギニンは血行促進や成長ホルモンの促進に重要な役割を持つアミノ酸です。

牛乳 大豆 玄米に多く含まれます。


■ヒスチジン

ヒスチジンは鶏肉や子牛肉、ハム、チェダーチーズに多く含まれています。

発育に欠かせないアミノ酸であるほか、神経機能のサポートもします。ヒスチジンが多く含まれる食材には犬に与えてはいけないものが多いため、サプリメントでの摂取が安全です。


■リジン

動物の体を構成する物質としてたんぱく質はなくてはならないものです。

リジンは体内でたんぱく質を組成する際にとても重要です。

サワラやサバに多く含まれているので、魚が苦手な愛犬に補給させるなら犬用サプリメントを利用してでの摂取がお薦めです。


■メチオニン

メチオニンは不足すると利尿機能の低下、全身のむくみが生じます。

牛肉、羊肉、全粒粉小麦に豊富です。犬用だけではなく、人間用の抗うつ剤としても注目されています。


■フェニルアラニン

フェニルアラニンはうつ症状や太り気味の体型が気になる方に必要なアミノ酸です。

小麦胚芽や大豆に多く含まれていますが、過剰摂取すると血圧上昇の原因になることもあるので注意が必要です。


■トリプトファン

トリプトファンは乳製品や大豆に多く含まれるアミノ酸です。血液によって運ばれることによってセロトニンというホルモンを分泌し、精神を安定させる効果があります。

医学の分野でも不眠症やうつにお悩みの方向けの治療に活用できるように研究が進められています。


■トレオニン

トレオニンは成長の促進と肝臓への脂肪蓄積防止に大切な必須アミノ酸です。子犬だけでなく、老齢期に入った愛犬の新陳代謝の改善にもお勧めです。

卵や鶏肉、七面鳥といった肉類に多く含まれています。


必須アミノ酸は、全種類をバランスよく摂取することで体内で有効に利用されます。

体内で作られないL型必須アミノ酸を、サプリメントで補給する

タンパク質は体内でアミノ酸に分解されますが、身体のを作る上でとても重要な必須アミノ酸は、自身の体内で作る事が不可能なので、食事によって体外から摂取しないといけません。


しかし、普段の食生活だけでこれらの量を補っていくのは、とても難しいことです。

そこで、必要な分を摂取する事のできる高品質の必須アミノ酸サプリメントを利用し、外からアミノ酸を体内に届ける事をお勧めします。

獣医さんとご相談の上、是非お試しください。

家庭のいぬねこ医学で、もっと詳しく犬の病気を知ろう！

愛犬が病気になってしまった時、出来る事はすべてやってあげたいというのが飼い主さんの想いです。犬の病気と犬の身体の事を知って頂き、サプリメントで症状が快方に向かう事を願っております。

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