カルシウム摂取に大切なのは他の栄養とのバランスです。

カルシウムは骨を作る作用の他にも、神経の伝達を助けたり、心臓の鼓動を一定に保つ働きをしたりと
生命活動に欠かすことのできない成分です。


犬の必要カルシウム量はとても多く、その量は人間の約14倍と言われており、健康な骨でいて欲しい思いから、愛犬に豊富なカルシウムを与えている飼い主さんは多いと思います。


しかし、単に食事にカルシウムをたっぷりを与えていれば丈夫な骨に育つのかと言うと、そうではありません。


実は、カルシウムだけを大量に与えていても、健康な骨の維持には殆ど役立たないのです。

カルシウムに最も大切なのは、他の栄養とのバランスです

昨今では、飼い主さんが愛犬の健康を考えて、手作り食によりカルシウムをたっぷり摂れるよう工夫をされている方が多いです。


しかし、前述したように、単純に大量のカルシウムを食事に含めれば良いというわけではありません。

カルシウムを効果的に機能させる為に大切なのは、リンやビタミンなど、他の栄養素とのバランスです。


カルシウムとリンの割合は、1：1から2：1くらいを保つ事が理想的です


カルシウムが不足していて、リンが過剰な状態だと、骨格が病弱になり骨折になりやすくなり、過剰なリンは慢性腎疾患の進行を促進してしまいます。


また、カルシウムが過剰で、リンが不足している場合は、行き場のないカルシウムは内蔵や骨の周りに付着してしまいます。そして一度内蔵に付着したカルシウムは取り除く事ができません。


体内ミネラルの中で、カルシウムの次に多く存在すると言われているリンは、あらゆる生物にとっての必須元素です。

体内のリンの殆どは骨や歯の構成成分として使われており、残りは筋肉、脳、神経などをはじめ、その他のすべての組織の中に存在しています。

カルシウムバランスを整える為にサプリメントを利用する

リンとカルシウムは結合することで機能します。

どちらが多く、どちらが少ないでもない、理想的なバランスを保つ事が一番大事です。


また、骨の成分は確かにカルシウムですが、骨を繋ぐ成分はコンドロイチンとコラーゲンです。

カルシウムを体内に取り入れる際には、ビタミンDが必要であり、コラーゲンやコンドロイチンを有効に機能させるにはビタミンCが必要になります。


このように、カルシウムはそれのみでなく、複数の成分が機能し合ってはじめて効果を発揮する成分です。


それぞれのバランスを考慮した上で食事を与え、不足した栄養素を補っていく事が最も大切になります。


栄養バランスを意識し、手作りで犬の食事を作ってあげると、大切な栄養素であるタンパク質が豊富に含まれたお肉を使う機会が増えるかと思います。

しかし、赤身の肉などにはタンパク質の他にリンも豊富で、カルシウムとのバランスが崩れがちになってしまいます。


様々な栄養を飼い主さんが選んで用意する事の出来る手作り食は、非常に便利ですが、カルシウムとリンのバランスを調整するとなると難しく、同時にビタミン等の栄養素も取り入れるとなると、食餌だとバランスが偏り調整が難しくなってしまいます。


そこで、不足しがちなカルシウムを、サプリメントで補う事でスムーズに摂取が可能となります。


しかし、多種多様なカルシウムサプリメントを選ぶにあたって、気をつけなければならない点があります。

それは、必要なビタミンC、ビタミンDと、グルコサミンやコンドロイチン、コラーゲンが含まれていることと、水に溶けやすい水溶性の乳酸カルシウムサプリメントであることです。


水溶性のサプリメントだと、卵殻や貝殻粉で作られたカルシウムサプリメントでよく起こる、体内で結晶化する可能性も避ける事ができ、余剰分が蓄積されずに排泄されるので、カルシウムで最も心配される、過剰摂取の問題が解消されます。


食事の質や栄養のバランスを考えることは、愛犬を元気で長生きさせるためにはとても大切なことです。

そして犬の食べる物を選んであげられるのは、飼い主さんをおいて他にはいません。


愛犬の身体は、飼い主さんが選んだ食べ物で作られていきます。

より安全で安心なものを選ぶことができるように、正しい知識を持って、健康な身体を維持し続けれるよう心掛ける事が大切です。

家庭のいぬねこ医学で、もっと詳しく犬の病気を知ろう！

愛犬が病気になってしまった時、出来る事はすべてやってあげたいというのが飼い主さんの想いです。

犬の病気と犬の身体の事を知って頂き、サプリメントで症状が快方に向かう事を願っております。

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動物病院やお客様からも沢山の症例報告もありますので、犬の病気を知って頂き、改善する為にはどんな栄養素が必要なのかをわかりやすく説明していきたいと思います。