犬の手作り食による、カルシウム不足の補助にサプリメント

昨今では、飼い主さんによる手作り食が、犬の食事で人気と言われています。

自然に近い手作り食を与える事で、不要な添加物を避け、栄養バランスを飼い主さん自身が考えて安全に食事を与える事ができます。


そして、何より手作り食の最大の利点は、愛情をかけて愛犬の個性や体調に合わす事の出来る食事を与えられることです。

手作り食を与える事は、犬とのコミュニケーションを取る手段にもなります。


しかし、ドッグフードと違い、手作りで愛犬のご飯を作る場合は、栄養バランスを飼い主さんが考えて材料を選ばなければいけません。

また、成犬と子犬によっても、必要となる栄養素の量に違いがあるという点にも配慮が必要です。

手作り食で不足になりがちな栄養素

飼い主さんが愛犬の状態を見て栄養素をコントロールする事ができるのが、手作り食の利点ですが、手作り食を与える上で、注意しないといけない点もあります。

その内の一つが、「カルシウムが不足しがちになってしまう」という点です。

総合栄養食であるドッグフードには、必要なカルシウムも含まれていますが、手作り食になると、カルシウムが効果的に機能する為に必要なバランスを飼い主さんが補う必要があります。

その為には、正しいカルシウムについての知識が必要となります。


犬にとってのカルシウムは、人間の14倍の量を必要とし、その内の99％は骨と歯の形成、そして1％で、血液などの体液や筋肉を収縮させるなどの重要な整理作用を担っています。

また、骨や歯に含まれるカルシウムは常に新陳代謝を繰り返し変わっていくので、代謝により消費された分を、食事によって補給する必要があります。

カルシウムとリンの関係と、理想的なバランス

骨の素になるのが、カルシウムであるというのは、皆様もよくご存知だと思います。

では、骨の健康の為に、カルシウムを摂っていれば良いのかというと、そうではなく、骨を育てるには、カルシウムの他に、リンというミネラルのバランスが重要となってきます。

カルシウムとリンの関係はとても密接で、どちらかが不足したり、またどちらかが過剰であってもいけません。


カルシウムが不足していて、リンが過剰な状態だと、骨格が病弱になり、骨折になりやすくなってしまい、さらに慢性腎疾患の進行を促進してしまいます。


また、カルシウムが過剰で、リンが不足していると、行き場のないカルシウムは内蔵や骨の周りに付着してしまいます。そして一度内蔵に付着したカルシウムは取り除く事ができません。


では、理想的なカルシウムのバランスはというと

カルシウムとリンの割合は、1：1から2：1くらいを保つ事が理想的で、これらが偏っていると、体内に数々の悪影響を引き起こすと言われています。

体の中のカルシウムとリンの多くは、骨や歯などに存在し、そして、血液中や体の隅々に溶け込み、ある範囲の濃さに調整されています。

これは骨のビタミンである「ビタミンD」や「甲状腺」の上下左右にある「副甲状腺」から作られる「副甲状腺ホルモン」などが、腎臓や腸管、骨に指令を出して、絶妙なコントロールをしてくれているためです。

腎臓の機能が弱ってくると、出された指令に従いにくくなるだけでなく、司令塔の一つであるビタミンDを活性化させる機能も悪くなるために、さらにコントロールしにくくなってきます。

その結果、血液検査ではカルシウムが低くなり、リンが高くなるという現象が起きてしまうのです。

手作り食のカルシウムバランスを整える為に、カルシウムサプリメントを利用する

犬の食事における五大栄養素（タンパク質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミン）の中で、主食となるのは、肉や魚などのタンパク質で、これは手作り食でも例外ではありません。

その食材に何を選ぶかで、カルシウムを追加するかしないかを考えなければいけません。


赤身のお肉は高タンパク低カロリーのため、手作り食のメインとして使われる回数が多くなる食材です。

この赤身の肉にはタンパク質だけではなく、リンも豊富なため、主食として選ぶならカルシウムを追加してバランスをとる必要があります。


理想的なカルシウムとリンの割合を保っていく事が大切ですが、どちらも過剰摂取や不足も良くないとなると、そのバランスを保つ事が難しく、同時に、ビタミン等の栄養素も取り入れるとなると、食餌だとバランスが偏ってしまい調整が難しくなってしまいます。

そこで、カルシウムサプリメントを利用する事で、これらをスムーズに摂取する事ができます。


しかし、多種多様なカルシウムサプリメントを選ぶにあたって、気をつけなければならない点もあります。

必要なビタミンC、ビタミンDと、グルコサミンやコンドロイチン、コラーゲンが含まれていて、そして、水に溶けやすい水溶性の乳酸カルシウムサプリメントであることが大事です。


水溶性のサプリメントだと、卵殻や貝殻粉で作られたもののような、体内で結晶化する可能性も避ける事ができ、余剰分が蓄積されずに排泄されるので、カルシウムで最も心配される、過剰摂取の問題が解消されます。


カルシウムは、それ単独ではなく、カルシウムを補助する様々な栄養素が機能し合う事で、丈夫な骨を形成していきます。

消化の吸収を高めるビタミン類がバランス良く配合された、安心してお使い頂ける高品質な水溶性の乳酸カルシウムサプリメントの利用し、カルシウムとリンのバランスを整えてあげる事が大切です。


食事の質や栄養のバランスを考えることは、愛犬を元気で長生きさせるためにはとても大切なことです。

そして、犬の食べる物を選んであげられるのは、飼い主さんをおいて他にはいません。


愛犬の身体は、飼い主さんが選んだ食べ物で作られていきます。より安全で安心なものを選ぶことができるように、正しい知識を持ち、健康に導いてあげる事が大切です。

家庭のいぬねこ医学で、もっと詳しく犬の病気を知ろう！

愛犬が病気になってしまった時、出来る事はすべてやってあげたいというのが飼い主さんの想いです。犬の病気と犬の身体の事を知って頂き、サプリメントで症状が快方に向かう事を願っております。

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動物病院やお客様からも沢山の症例報告もありますので、犬の病気を知って頂き、改善する為にはどんな栄養素が必要なのかをわかりやすく説明していきたいと思います。