犬の低カルシウム血症にカルシウムサプリメント

低カルシウム血症は、血液中のカルシウムが減少する病気で、特に小型犬の出産に絡んで生じることが多く、発作や痙攣の症状が現れます。

その主な原因は、カルシウム濃度を調節する副甲状腺に異常があったり、腎不全、エチレングリコール中毒、急性膵臓炎が引き金となって発症することがあります。


体内におけるカルシウムは99%がリンと結合し、骨の成分であるハイドロキシアパタイトを形成しています。

よく言われる「カルシウム＝骨」のイメージは、ここからきているのだと思います。

では残りの1%はどうするのかというと、こちらも骨格形成と同じぐらい重要な役割を担っています。

具体的には、これらは神経細胞の膜におけるナトリウムの透過性コントロール、筋肉の収縮、細胞のミトコンドリア内における代謝の調整などの働きをします。

これらの機能はすべて、他の物と結合していない「イオン型カルシウム」が行っています。


血液中のカルシウムには、主にアルブミンと結合した「タンパク結合型カルシウム」（全体の50%）

タンパク質以外と結合した「複合型カルシウム」（全体の10%）

そして何とも結合していない「イオン型カルシウム」（全体の40%）という3つの形があり、臨床症状を引き起こすのは「イオン型カルシウム」と言われています。

低カルシウム血症の症状

低カルシウム血症の症状は様々で、意識を失う、いらいら感、筋肉の硬直、異常な筋肉の収縮、耳や顔の部分的な痙攣、呼吸が荒くなる、白内障、食欲不振、嘔吐、テタニーなどがあります。

いずれも症状が重度である場合は、死に至ることもありますのですぐに動物病院へ連れて行きましょう。


テタニーとは、産後の母犬による、授乳期に急激にカルシウムを消費し、血液中のカルシウム濃度が不足するために発症する現象です。

テタニーは血液中のカルシウムやマグネシウムの減少によって生じるしびれやけいれんのことを指し、てんかん程激しくない点が特徴です。

低カルシウム血症の原因

低カルシウム血症の主な原因は、前述のような、出産や急性腎不全や慢性腎不全などの腎不全の他に、マグネシウム血症、腸管からの吸収不良、急性の膵炎、副甲状腺機能低下症などによる、抱えている基礎疾患が低カルシウム血症を引き起こす可能性もあります。

また、エチレングリコール、リンを含むフリート浣腸、クエン酸などの有毒物質が体内に入る、中毒もその中の一つです。

カルシウムやカルシウムの吸収を促進するビタミンDの摂取不足の栄養バランスの乱れも低カルシウム血症が引き起こす原因です。

特にビタミンDは、犬と猫の皮膚においては紫外線によって十分な量が生成されませんので、日々食餌から摂取する必要があります。

低カルシウム血症の治療

低カルシウム血症の治療は、原因に他の病気がある場合、その基礎疾患の治療が優先されるほか、犬がテタニーを起こしているような場合は、グルコン酸カルシウムや塩化カルシウムの静脈注射などによる応急治療が行われます。


カルシウムやビタミンDの摂取不足が原因で引き起こされている場合は、栄養状態の改善に努めます。

カルシウム製剤やビタミンDを投与する場合は、反動としての高カルシウム血症やビタミンD過剰症にも注意しなければなりません。

そこで、症状の改善や、栄養バランスを整えるという予防において、ビタミンが含まれたカルシウムサプリメントが重宝されます。


ビタミンDにはカルシウムの吸収を補助する働きがあり、このビタミンDが不足すると、カルシウムの吸収が阻害されてしまい、血液中のカルシウム濃度の低下に繋がります。

食餌のみによる栄養素には限界がありますので、高品質のカルシウムや、ビタミンDを含んだサプリメントを利用し、不足しがちな栄養素を補いながらの食餌療法が最も効果的です。


その際、リンとのバランス、高カルシウム血症も含めた過剰症を視野に入れた、消化吸収に優れた水溶性の乳酸カルシウムのサプリメントを選んであげるといいでしょう。

水溶性の乳酸カルシウムは、余剰分は蓄積されずに排泄されるので、過剰摂取障害を避ける事が可能です。


普段の生活環境の見直しを心掛けながら、サプリメントを利用し不足分を補っていく事が、低カルシウム血症の治療にも予防にも於いても、とても大切です。

家庭のいぬねこ医学で、もっと詳しく犬の病気を知ろう！

愛犬が病気になってしまった時、出来る事はすべてやってあげたいというのが飼い主さんの想いです。

犬の病気と犬の身体の事を知って頂き、サプリメントで症状が快方に向かう事を願っております。

rashiku-rashikuのサプリメントは犬の身体に必要な栄養素を満たすために、人間が飲める最高品質で作られています。

動物病院やお客様からも沢山の症例報告もありますので、犬の病気を知って頂き、改善する為にはどんな栄養素が必要なのかをわかりやすく説明していきたいと思います。