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猫の副甲状腺機能亢進症にはカルシウムサプリメント

猫の副甲状腺機能亢進症とは



猫の副甲状腺機能亢進症とは、血液中のカルシウムが正常にも関わらず、喉にある副甲状腺と呼ばれる器官から分泌される副甲状腺ホルモンの作用が必要以上に活発になってしまう病気です。

別名、「上皮小体機能亢進症」とも呼ばれます。

副甲状腺は、喉の甲状腺の少し上についている分泌器官であり、副甲状腺ホルモンを生成します。

副甲状腺ホルモンはパラトルモンとも呼ばれ、主に血液のカルシウムの濃度を増加させる働きを持ち、骨、腸、腎臓などに作用します。



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猫の副甲状腺機能亢進症の症状



◆水をたくさん飲む

◆尿の量が増える

◆骨密度が低下する

◆筋肉が衰える

◆嘔吐が増える

◆食欲が減退する


発症すると、食欲が低下して元気もなくなります。嘔吐や水をたくさん飲み、排尿量が増える多飲多尿が見られ、症状が進むとカルシウム量が減少して骨が弱くなり、骨折や筋肉萎縮で震えが出る場合や、尿結石など様々な症状が現れます。



猫の副甲状腺機能亢進症の原因



・猫の副甲状腺機能亢進症の原因は、主に、原発性、腎性、栄養性の3つに分けられます。


・病気の出処が副甲状腺自体であるものを、原発性と呼びます。

副甲状腺ホルモンを生成している副甲状腺そのものに腫瘍やガン、傷などの変性が生じると、ホルモンの分泌が過剰となり、カルシウムの代謝に異常が出て、骨や腎臓に影響を引き起こします。


・腎性の場合の原因は、腎機能の低下です。

腎臓に疾患を抱えている場合、尿中に放出されるカルシウム量が増えたり、ビタミンDの生成が不足気味になることがあります。

結果として血中のカルシウム濃度が低下し、副甲状腺を刺激して亢進症が起こります。


・栄養性の場合、餌に含まれる栄養バランスの悪さが、副甲状腺を過剰に刺激し、亢進症の引き金になることがあります。

具体的には「カルシウムの量が少ない」、「カルシウムとリンの摂取量に不均衡がある」、「ビタミンDが不足することにより血中カルシウム濃度が低下する(低カルシウム血症)」などです。



猫の副甲状腺機能亢進症の治療、予防にカルシウムサプリメントを



猫の副甲状腺機能亢進症の治療は、前述の原因によって方法が異なります。


・原発性である場合は、外科手術を施し、術後に必要に応じてカルシウムを投与し、カルシウム濃度を調整してあげます。


・腎臓や副甲状腺の腫瘍や炎症など、別の疾病によって副甲状腺機能亢進症が引き起こされている場合は、まずそれらの基礎疾患への治療が施されます。

腎臓に関しては、特に慢性腎不全の管理が重要です。これは、腎不全によって血中のカルシウム濃度を高めるカルシトリオールの量が減ってしまい、この不足分を補うために、副甲状腺に必要以上の負担がかかるようになってしまうからです。


・栄養性の場合は、食事の内容と生活習慣を見直す事が重要です。


そして、いずれにも共通する事が、血液中のカルシウム濃度を適正にするために、カルシウムとビタミンDの補給を行います。

カルシウムは補給しすぎると高カルシウム血症を引き起こす場合もあるため、症状を見ながらの調整が必要になります。腸管からのカルシウム吸収を促すビタミンDも合わせて補給します。


カルシウムとビタミンDの補給には、高品質なサプリメントを利用する事をお勧めします。

従来の犬猫用のカルシウムサプリメントの定番であった骨髄性リン酸カルシウムや、体内で結晶化する恐れのある卵殻・貝殻粉ではなく、水に溶けやすい消化吸収に優れた水溶性の乳酸カルシウムだと、蓄積されずに排泄されますので、カルシウムの過剰摂取障害の心配を避ける事が可能です。

またこれらの吸収をサポートする、ビタミンD、ビタミンAもバランス良く含まれているものが理想的です。


猫の副甲状腺機能亢進症は、疾患特有の症状がなく、また症状があっても極めて軽微であるのが特徴です。

愛猫の小さな仕草の変化なども日頃から注視し、気付いてあげられるよう日々気にかけてあげて下さい。
そして、適切な食生活と生活習慣を心掛け、飼い主の側であらかじめ原因を取り除き、予防してあげる事が大切です。




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