動物は、加齢による老化は避けることができません。
これは私達人間は勿論、犬や猫も例外ではありません。 誰もが歳をとり、身体中のあちこちに衰えが生じてきます。
老化現象は、小型犬より大型犬の方が早く起きやすいと言われており、5~6歳を過ぎたころから少しずつ目に見える老化が現れてきます。
そして、7歳頃からのシニア期に入ると食事や運動などの身体機能の衰えや、気力などの面で色々と変化が出てきて、病気にもかかりやすくなります。
老化が進むと、若い頃のままのケアでは、負担を掛けてしまうことにもなります。
愛犬に老化のサインを感じたら、その変化に合わせて、ケアの内容も少しづつ変えていく事が大切です。
老化による変化
年を重ねると、目、耳、歯、筋骨格、自律神経系など、体の各部にガタがきて機能が徐々に衰えていってしまいます。
老化にはそれぞれ差があり、10歳を過ぎても元気に走り回るような犬もいれば、4~5歳ですでにもう元気がなく、一日中寝ているような犬もいます。
また犬も、人間のように見た目や普段の行動に、老化を感じる事ができます。
外見だと、毛に白髪が混じって薄くなり、目が白く濁る他に、行動だと、耳が遠くなり、睡眠障害やトイレの回数が増えたり、すぐつまづいてしまったりと、犬の老化現象は外見だけではなくその行動にも大きく表れます。
筋肉の衰え
筋肉を毎日使わないだけでも筋肉量はどんどん減っていき、次第に細くなっていきます。
筋肉量が減ることは筋力の衰えに関係しています。
筋力が衰えると関節に負担が掛かり、歩く事なども困難になっていきます。
歩かなくなることは、更に筋肉量の低下を招き、動くこと自体が負担になってきて、運動機能そのものの低下という悪循環を招いてしまいます。
こうした悪循環にならない為にも、日頃から歩ける内に筋肉を鍛えておく事が大切です。
目の衰え
人間と同様に、犬の目も加齢とともに悪くなります。
眼球内部にある水晶体と呼ばれるレンズが曇ってしまう核硬化症(かくこうかしょう)を始め、白内障、緑内障などが、加齢に伴う代表的な眼科疾患です。
物によくぶつかるようになる
視界が不自由な影響で以前より臆病になる
飼い主への依存度が高くなる
よく吠えるようになる
恐怖の裏返しとして攻撃的になる
走らなくなる
愛犬にこのようなしぐさが見受けられるようになると、目が衰えている可能性が高いです。
愛犬の身体の状態に適したケアをしてあげる必要があります。
皮膚の衰え
被毛や皮膚も、加齢によって毛ヅヤが悪くなったり、パサつくようになります。
人間と同じ様に、脱毛や皮膚にシミが見られる事もあります。
また、大きなシミやしこりが見られる場合は、病気の症状や腫瘍の可能性もあるので、獣医師に相談する必要があります。
他にも、耳や内蔵など、身体の様々な部位に、老化による衰えが見られるようになります。
老化現象はL型アミノ酸の不足が原因?
肉食動物の犬にとって、必要不可欠な栄養素がタンパク質です。
成犬では、人間の4倍以上のタンパク質が必要であるとも言われています。
アミノ酸とは、タンパク質を構成する最小単位となる分子のことを指し、身体のあらゆる機能を支えている栄養素です。
タンパク質は、胃で消化され、小腸から吸収されて、血管に入り、肝臓に行く頃には99%がアミノ酸という単位まで小さくされています。
この分解されたアミノ酸が小腸で吸収され、筋肉、臓器、皮膚、血液など全ての組織で重要な働きをします。
地球上のあらゆる生命、植物も動物もアミノ酸が作り出すタンパク質から出来ています。アミノ酸は全ての生命の素なのです。
私たち人間の細胞の一つ一つ、更に遺伝子情報であるDNAも、アミノ酸から作られています。
アミノ酸には、体内で合成できるものと、できないものがあります。
身体を作っているアミノ酸は20種類。
その中で、体の中で合成できるの物が10種類、残りの10種類は合成できない物で、食物を食べることでしか摂取できません。
この体の中で合成できないアミノ酸のことを「必須アミノ酸」と呼び、合成できるアミノ酸のことを非必須アミノ酸と呼びます。
犬にとって必要な必須アミノ酸は9種類となります
また、アミノ酸にはD型アミノ酸と、L型アミノ酸の二種類があり、体内ではL型アミノ酸しか利用できないと言われています。
老化現象による衰えは、食物を摂取した際に作られるアミノ酸が、L型からD型へと変わっていってしまい、これにより、体内のL型アミノ酸が不足し、身体の機能が衰えてしまう事を指しています。
L型必須アミノ酸の種類とはたらき
タンパク質を作る約20種類のアミノ酸の内、体内で合成できないため、必ず食事から摂取しなければいけないアミノ酸があり、これを「必須アミノ酸」といいます。
必須アミノ酸の種類や数は動物によって異なり、犬は9種類と言われています。
◆必須アミノ酸の主な成分
必須アミノ酸には一つ一つ、それぞれ役割があります。
・バリン
バリンはスポーツ前や運動中、スポーツ後に筋肉へのダメージを軽減してくれるアミノ酸です。
また、血液中の窒素バランスを調整する働きもあります。
・ロイシン
ロイシンは肝機能や筋肉を強化させたい犬に摂って欲しいアミノ酸です。
牛肉やレバーに多く含まれています。犬用のエサにも取り入れやすいアミノ酸と思われます。
・イソロイシン
イソロイシンは体の成長促進や筋肉強化、神経物質の働きをサポートすると言われています。
牛乳に多く含まれている運動後疲労回復する際の必須アミノ酸でもありますので、お散歩やドッグスポーツ後の栄養補給としてサプリメントを取り入れるのもいいと思います。
※バリン、ロイシン、イソロイシンを3種を「分枝鎖アミノ酸(BCAA)」と呼びます。
このBCAAは、数あるアミノ酸の中でも筋肉の運動に関係が深い大切なアミノ酸です。
BCAAの中でも、特にバリンとイソロイシンには「持久力アップ」の効果があるといわれています。
また、イソロイシンとロイシンはケト原性アミノ酸と呼ばれ、自身がエネルギー源になりやすい性質があるため、運動前に補給することで筋繊維の損傷を抑える働きがあります。
・アルギニン
アルギニンは血行促進や成長ホルモンの促進に重要な役割を持つアミノ酸です。
牛乳 大豆 玄米に多く含まれます。
・ヒスチジン
ヒスチジンは鶏肉や子牛肉、ハム、チェダーチーズに多く含まれています。
発育に欠かせないアミノ酸であるほか、神経機能のサポートもします。ヒスチジンが多く含まれる食材には犬に与えてはいけないものが多いため、サプリメントでの摂取が安全です。
・リジン
動物の体を構成する物質としてたんぱく質はなくてはならないものです。
リジンは体内でたんぱく質を組成する際にとても重要です。
サワラやサバに多く含まれているので、魚が苦手な愛犬に補給させるなら犬用サプリメントを利用してでの摂取がお薦めです。
・メチオニン
メチオニンは不足すると利尿機能の低下、全身のむくみが生じます。
牛肉、羊肉、全粒粉小麦に豊富です。犬用だけではなく、人間用の抗うつ剤としても注目されています。
・フェニルアラニン
フェニルアラニンはうつ症状や太り気味の体型が気になる方に必要なアミノ酸です。
小麦胚芽や大豆に多く含まれていますが、過剰摂取すると血圧上昇の原因になることもあるので注意が必要です。
・トリプトファン
トリプトファンは乳製品や大豆に多く含まれるアミノ酸です。血液によって運ばれることによってセロトニンというホルモンを分泌し、精神を安定させる効果があります。
医学の分野でも不眠症やうつにお悩みの方向けの治療に活用できるように研究が進められています。
・トレオニン
トレオニンは成長の促進と肝臓への脂肪蓄積防止に大切な必須アミノ酸です。子犬だけでなく、老齢期に入った愛犬の新陳代謝の改善にもお勧めです。
卵や鶏肉、七面鳥といった肉類に多く含まれています。
食の細いシニア犬や老犬にとって理想的な食事
犬も歳を取ることで、胃腸などの機能や代謝量が減少し、食が細くなり充分な栄養が行き渡らなくなっていきます。
それにより、身体の免疫力が低下し、他の病気も引き起こしどんどん弱っていってしまいます。
ですので、年齢に考慮した上で、適切な栄養を摂取する事ができる食生活の見直しが、健康維持に重要な要素となります。
シニア犬は成犬に比べて食べる量が減る分、より効率的に栄養素を摂取できる食事を与えていかないと、栄養が不足してしまいます。
また、個体差はありますが、加齢に伴った病気を複数抱えているケースが多いので、栄養の摂り方もシニア食なら何でも良いわけではありません。
個々に合った栄養を考え、必要な分を与えていくようにしてください。
基本的な必須栄養素は、三大栄養素のタンパク質・脂肪・炭水化物と、ビタミン・ミネラルになります。
多くの老齢犬は、食餌性のタンパク質の消化や排泄能力が低下してきます。
また、除脂肪体組織量の減少に伴って必要量か減少してきます。
実際には、食事の量が少なくなるので、壮齢期より良質のタンパク質の含まれた食事が必要になります。健康な老齢犬には、タンパク質の制限は必要ありません。
全ての身体組織に届くL型アミノ酸を用いた食事によるケアの必要性
前述の通り、加齢による胃腸機能の減退から、シニア犬、老犬となってくるごとに、食事量が減っていってしまいます。
なので、低脂肪で消化しやすい食事に、上質なL型必須アミノ酸が含まれたサプリメントを利用し、不足している栄養素を補ってあげる必要があります。
年齢とともに、必要とされる栄養バランスや、食事の量も変わっていきます。
サプリメントであれば、年齢に適した量を与え易く、効率よく身体の中にL型必須アミノ酸を届けてあげる事ができます。
老化現象の始まりをいち早く察知し、シニア犬になり始めの内から、犬の体内で作ることの出来ないL型必須アミノ酸をサプリメントを用いて体内に届け、体組織全てに栄養を届けるようにしていく事が、老化現象を送らせる上でとても大事です。
家庭のいぬねこ医学で、もっと詳しく犬の病気を知ろう!
愛犬が病気になってしまった時、出来る事はすべてやってあげたいというのが飼い主さんの想いです。犬の病気と犬の身体の事を知って頂き、サプリメントで症状が快方に向かう事を願っております。
rashiku-rashikuのサプリメントは犬の身体に必要な栄養素を満たすために、人間が飲める最高品質で作られています。
動物病院やお客様からも沢山の症例報告もありますので、犬の病気を知って頂き、改善する為にはどんな栄養素が必要なのかをわかりやすく説明していきたいと思います。