老犬の健康維持と腸の大切さ

犬でも猫でも人間でも、生物として生きている以上、老化は避ける事が出来ません。

犬だと、5～6歳を過ぎた頃から、徐々に老化が現れてきます。

そして、個体差はありますが小型犬・中型犬だと11〜12年目、大型犬では8〜9年目辺りで高齢者の仲間入りということになります。

高齢になると、身体が健康な時でも色々な弊害が出てきますので、飼い主さんは日頃のしぐさに注視していたりと、十分な注意が必要になります。

老化による変化と腸

老化が進むとホルモンバランスが崩れるため、運動量が落ち、筋肉量も減少し、各器官も変性しまい、これにより代謝機能が衰えます。

胃や腸などの消化器官の機能が衰えるため、健康な成犬のように食べ物から十分な栄養の吸収が困難になってしまいます。


老化現象というのは、これらの消化機能の衰えから、外から取り入れた栄養が分解、吸収されなくなる事を指します。

老齢の犬にとっての栄養とは、身体の成長のために必要なものではなくで、身体の健康を維持するための栄養です。

そしてその健康は、飼い主さんの意識次第で変わっていきます。


前述したように、老化によって衰えた代謝機能と、胃や腸の消化器官は、健康の維持に於いて最も大切と言っても過言ではありません。

健康な腸の状態とは

腸には、健康維持や老化防止などに影響がある「善玉菌」と、身体に悪さをすると言われている「悪玉菌」。そして、多く存在する菌の味方になる“日和見菌”という細菌が存在しています。

その種類は、人間の場合で約330種類ぐらい棲息していると言われています｡

この三種類の菌のバランスが、犬の免疫力に大きく関わっています。


善玉菌は、ビフィズス菌などの乳酸菌を代表とする、身体に良い作用をする細菌の事を指します。

悪玉菌はこれが増えると不具合が出るもので、日和見菌は直接は身体に作用することはないですが、善玉菌・悪玉菌の様子を見ながら、優勢な方に味方をする菌のことです｡

では、悪玉菌は不要なのかと言えばそうではなく、悪玉菌が腸内に入ってきた食べ物を食べ、分解したものが善玉菌の栄養になるので、必要な菌です｡

悪玉菌が悪影響でしかない菌であれば、既に免疫機能が駆逐している事からも、それは明らかです。

悪玉菌は、増えすぎると不具合が出るという意味で付けられた名前であり、大切なのは、これら三種の菌のバランスです。


これらのバランスが乱れ、腸内環境が悪化してしまうと、栄養吸収能力が著しく低下し、それが原因で消化不良によって食事もきちんと消化できず、下痢になり、便臭がきつくなり、さらに皮膚や体毛にも悪影響を与えてしまいます。

この腸内での善玉菌が少なく、悪玉菌が多い、悪い腸内環境の状態を引き起こしてしまう原因の一つに、添加物があります。

通常のドッグフードやおやつに含まれる添加物は、善玉菌を殺し、悪玉菌を増幅させるのです。


また、ストレスも善玉菌を減らしてしまいます。

そのため、まずは基本的な食生活の見直しと、ストレスの緩和に努めましょう。

ストレスの緩和には散歩が効果的です。

また、淀んだ空気もストレスが溜まりやすいので、室内にいる時は換気も重要です。

老犬の健康な腸を維持する為に必要なこと

腸はその消化の働きで栄養をしっかりと吸収し、腸の中の腸内細菌が有害物質や病原菌から身体を守る、免疫力としての働きも備えています。

つまり、腸の環境は犬の寿命そのものに直結すると言っても過言ではありません。


では、腸内環境を整えるには何が必要かというと、それは身体を酵素で満たす事です。

酵素は、食べ物を消化したり身体を動かしたりと、生物が生きていくために欠かせない栄養素で、犬は勿論、人間の夏バテ対策にも、体内に酵素を取り入れるという対策法は重宝されています。


体内の酵素の働きは大きく分けて消化酵素と代謝酵素の二種類があります。


消化酵素とは

消化酵素は、唾液や胃液、胆汁、膵液、小腸液などに存在し、栄養を吸収しやすいように分解する働きを持っています。

食べ物の消化は胃や腸自体ではなく、消化酵素によって行われています。


代謝酵素とは

毎日の活動の源であるエネルギーを作る他、骨や筋肉、血液を作ったり、吸収した栄養素を使う働きを持っています。

腸内環境を改善する事にあたって必要な酵素を、天然酵母サプリメントで補っていく事が効果的です。

整腸において、食べ物の消化を補助する「酵素」と、腸内細菌のバランスを整えるのに必要な「プロバイオティクス」の二つは、とても重要な要素となります。


酵素は、食べ物の消化、分解や吸収を助ける働きをするほか、自然治癒力を高め、体内の新陳代謝を正常に保つという、生物の生命活動においてとても重要な働きをしています。


プロバイオティクスは、体内に善玉菌を届け、これを繁殖させ、腸内細菌のバランスを保つように作用しています。


しかし、酵素はタンパク質なので、体外からの酵素は、胃酸によって溶かされて分解してしまい、その効力を失ってしまいます。

そこで、酵母が使われます。酵母は、酵母菌という生物で、酵母自体が酵素を含んでおり、また酵素を生み出す事が可能です。

胃酸に弱い酵素と違い、酵母は胃酸に強いので、腸の中までしっかりと届き、届いた酵母が身体の中で生命活動を開始し、肥満の原因となる糖分を分解し酵素やアミノ酸が生成されていきます。


「健康は腸から」です。
腸内が正常でないと、いかに酵素を摂取しても吸収されません。酵母はその酵素を受け入れる土台作りをする働きをしています。

人間も動物も、食事に含まれた栄養素がスムーズに吸収されることが望ましいので、愛犬の腸内環境を早い段階で察知し、適切な生活習慣の改善と、身体に有用菌と食物酵素と消化酵素を常駐させる事で、栄養の吸収率の良い健康な身体の基盤づくりを準備しておく事が、免疫力の増強に繋がり、健康な身体を作る上でとても大切な事です。

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