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犬の低カルシウム血症の治療、予防にカルシウムサプリメント

「犬の低カルシウム血症」とは、血液中のカルシウム濃度が低下する病気です。


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その主症状は、意識を失う、筋肉の硬直、耳や顔の部分的な痙攣、食欲不振、嘔吐、呼吸が荒くなる、白内障、テタニーなどと様々で、症状が重度である場合は、死に至る危険もある病気です。
テタニーとは、血液中のカルシウムやマグネシウム濃度の減少によって生じる痺れや痙攣の症状をいいます。

また、産後の母犬が授乳期に突然低カルシウム血症の症状を示すことがあり、これを産褥テタニーといいます。
産褥テタニーは、産後の授乳期に大量のカルシウムを作る必要あるため、血液中のカルシウム濃度が不足するために発症してしまう病気です。



犬の低カルシウム血症の原因



犬の低カルシウム血症の原因は様々です。


・エチレングリコール、リンを含むフリート浣腸、クエン酸などの有毒物質が体内に入ることで低カルシウム血症を引き起こす中毒による発症。


・腎不全、マグネシウム血症、腸管からの吸収不良、急性の膵炎、急性すい臓炎、副甲状腺機能低下症などの基礎疾患による発症。

犬が腎不全を発症している場合には、尿の中にカルシウムを放出する量が増えたりすることがあり、これが血液中のカルシウム濃度が低下することに繋がってしまいます。

副甲状腺機能低下症に関しては、腫瘍や炎症といった原発性のものもあれば、甲状腺の手術に伴う副甲状腺の摘出といった医原性のものもあります。


・前述した産褥テタニーのような、出産や授乳などを通し、お腹の子犬にカルシウムを奪われることで低カルシウム血症を発症してしまうケースもあります。
最も多いのは分娩後1~4週間して発症するパターンと言われていますが、分娩の前や分娩の最中に発生することもあります。
とくに起きやすい犬種は、チワワ、シーズー、トイプードル、ミニチュアピンシャー、ポメラニアンといった小型犬種で、初産に多いとされています。


・また、犬の食事に含まれる栄養素のバランスの悪さが原因となって低カルシウム血症を引き起こすこともあります。
カルシウムとリンのバランスが悪い食事を続けていると、体内のビタミンDが不足してしまい、血液中のカルシウム濃度が低下します。

特にビタミンDは、犬と猫の皮膚においては紫外線によって十分な量が生成されませんので、日々食餌から摂取する必要があります。



犬の低カルシウム血症の治療と予防



副甲状腺機能低下症のような、基礎疾患による発症の場合、原因となる基礎疾患の治療が優先されます。
カルシウム製剤やビタミンDを投与する場合は、反動としての高カルシウム血症やビタミンD過剰症にも注意しなければなりません。

しかしカルシウムやビタミンDの摂取不足が原因で引き起こされている場合は、食餌療法で栄養状態の改善に努めます。
ビタミンDにはカルシウムが体内に吸収されるのを助ける働きがあり、このビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が阻害され、血液中のカルシウム濃度の低下に繋がります。

最近は室内犬が増えていますが、紫外線には体内でビタミンDが生成されるのを助ける機能があり、室内で日光に当たる機会が少なくなることからビタミンDが不足することがあります。
なので、散歩による適度な運動と、食餌による栄養素には限界がありますので、カルシウムや、ビタミンDを含んだ上質なサプリメントを利用し、不足しがちな栄養素を補いながらの食餌療法が最も効果的です。

その際、前述の高カルシウム血症の予防も兼ね、過剰症も視野に入れた、消化吸収に優れた乳酸カルシウムのサプリメントを選んであげるといいでしょう。
乳酸カルシウムは余剰分は蓄積されずに排泄されるので、過剰摂取障害を避ける事が可能です。




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