実は、腸内環境は、愛犬の健康な歯の維持にも関係しています

虫歯予防にも効果が期待出来る乳酸菌

「乳酸菌を含むヨーグルトを食べたり、乳酸菌飲料を飲んでいると虫歯になる」
と言われる事がありますが、ヨーグルトや乳酸菌飲料に含まれた砂糖が虫歯の原因であって、虫歯の原因と乳酸菌は関係ありません。


腸内には善玉菌と悪玉菌が共存していて、同時に、口の中にも善玉菌と悪玉菌が存在しています。

虫歯の原因は、口の中の悪玉菌であるミュータンス菌が存在している事が原因です。


ミュータンス菌は、乳酸菌と同様、糖分を分解し酸を作る働きをします。

この酸によって歯が溶けて虫歯となってしまいます。


ミュータンス菌の一連の働きが乳酸菌と一緒なため、ミュータンス菌と乳酸菌を勘違いし、乳酸菌は虫歯の原因と言われるのではないかと思います。


乳酸菌は、むしろ体内に取り入れる事で虫歯を予防する事へと繋がっていくます。

犬にとても多い歯周病

人間の間でもよく聞く歯周病ですが、犬も歯周病の発症がとても多い動物です。

3歳を過ぎると85%の確率で歯周病を発症するとも言われており、現在も多くの犬が歯周病にかかっていると言われています。


歯周病とは、プラークと呼ばれる歯垢に含まれる細菌などによって、歯の周辺組織に炎症して起こる病気です。

歯周病には歯肉炎と歯周炎があり、歯肉炎が進行すると歯周炎となります。


歯肉炎の段階で治療を行えば症状は改善されますが、歯周炎になると、歯周の組織を完全に回復させることは不可能となってしまうので注意が必要です。

歯周病の症状

◆歯茎の赤み、出血

◆口臭の悪化

◆歯がぐらぐらする

◆歯が長くなったように見える

◆食べるのが遅い


歯周病の主な症状として、口臭が悪化し歯茎が腫れ上がります。

また、出血が原因で物を噛みにくくなり、食欲も減退してしまいます。


更に症状が進行すると顔も腫れるようになり、更に歯が抜けてしまったり、歯の根にも炎症が広がり目の下のあたりの皮膚に穴が開き膿が出るといった症状も出てしまいます。

歯周病の予防と腸内環境の関係

歯周病は日頃からの歯磨きで予防、改善されます。

歯周病の予防の、基本中の基本は、日常的な歯磨きによって歯垢が増えすぎないようにすることです。

これがコマーシャルなどでよく聞く「プラークコントロール」です。


菌膜から歯垢（プラーク）が形成されるには、約24時間です。

つまり、毎日の歯磨きが重要になります。


また、口の中には多くの雑菌が住み着いています。

口の中の衛生状態が悪いと、歯の間に挟まった食べカスや歯の表面に付着した歯くそを栄養源として、細菌が繁殖します。

繁殖した細菌は歯垢と呼ばれる肉眼でも確認できる塊になり、周囲の組織に炎症を引き起こします。


実は、腸の状態を整える事も、口内ケアにとって有効な手段の一つです。

腸内環境を整える事により免疫力が向上し、雑菌を退治してくれる働きが生まれます。


また、腸内環境を整える事で、腸内で食べ物が腐敗しないよう予防をする効果も期待できます。


これが、腸内環境を整える働きを持つ乳酸菌が、虫歯、歯周病の予防へと繋がっていく理由です。

食生活の改善によって腸内環境を整え、免疫力を高める事と、そして何よりも日々の歯磨きが、犬の歯周病予防にとって大切です。

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