愛犬にとってストレス対策に必要な生活環境の改善

人間と同じように、犬や猫などのペットも日々の生活からストレスを感じたりします。

しかし、人間とは違い、犬や猫は言葉を持って不快感を伝える事は出来ません。

そのため、愛犬や愛猫が抱えているストレスについては、飼い主さんが察知をし、取り除いてあげるよう注意が必要となります。

犬が感じているストレスの種類

犬のストレスには心理的ストレスと身体的ストレスに分かれます。



◆犬の心理的ストレス


犬も当然家族の一員であり、愛犬は、飼い主さんの想像以上に、家庭内をよく観察しています。

喧嘩などによって家庭内が険悪な雰囲気になり、大きな声をあげるような事態が起こると、犬も不安でストレスを感じてしまいます。


他にも引っ越しなどによって生活環境が変わると、見慣れない環境に対応できるようになるまで、不安と緊張状態が続きます。

また、子供など新しく家族が増える事でスキンシップが減ってしまうと、犬にとって大きなストレスとなります。



◆犬の身体的ストレス


犬の身体的ストレスは、無理のある行動を犬にさせる事で生じるストレスです。


心理的ストレスに比べて原因が分かりやすいので、対処も比較的容易です。
飼い主さんは、日頃の愛犬との行動に気を配り、無理をさせていないか確認する必要があります。


犬の健康にとって必要な運動である散歩は、身体的ストレスを生みやすい状況でもあります。

散歩を嫌がる犬のリードを無理に引っ張ると、心臓に影響したり、関節を痛めたりと、体調を悪くする危険性があります。


愛犬の年齢や体力を確認しながら、負担にならないよう、適度な運動を心掛ける必要があります。

犬のストレスサイン

言葉でストレスを伝えられない犬は、様々な行動によってストレスを表します。

飼い主さんは、これらの犬のストレスサインを知り、どのようなストレスを抱えているのかいち早く察知してあげるよう心掛けましょう。


身体の一部を舐め続けている事もストレスサインの一つです。
これはそのままにしていると、舐めている箇所に炎症が起こる可能性もあり、健康上にとっても良くない習慣です。


他にも、自分のしっぽを追いかけてクルクル回る、「テイルチェイシング」という行動もストレスサインと言われています。

子犬の頃はこのテイルチェイシングが遊びの一つになっている場合もあるそうですが、成犬の場合は、その殆どがストレスを紛らわすための行動だと言われています。


ここで挙げたものは一部であり、犬のストレスサインは多数存在します。

愛犬の普段の行動に気を配り、いつもと違った行動などといった違和感を感じる場合には、それが犬のストレスである可能性も考えおくことが大切です。

ペットのストレス対策に必要な生活環境の改善

ストレスを抱えた状態が肉体的にも精神的にも良くないという事は、人間もペットも変わりません。

愛犬や愛猫がストレスを感じていると察知したら、飼い主さんはストレスの元を取り除いてあげる工夫や、ストレスの発散などに努めてあげましょう。


大切なのはペットとのスキンシップ、生活環境の改善と適度な運動、そして充実した食事です。


犬はあくびや、しっぽを振ったりと、飼い主さんに構ってほしいとスキンシップを要求する仕草をする事があります。

忙しく愛犬と過ごす時間が短くなってしまうと、それは犬にとって最も強いストレスとなります。


愛犬のためにも、出来るだけ一緒に過ごす時間を作ってあげましょう。


そして、生活環境はストレスと大きく関係しています。

暑すぎず、寒すぎずといった室温の調整や、不快と感じるものは極力取り除くようにし、快適な生活が過ごせるよう工夫をしてあげましょう。


散歩好きの犬の場合であれば、散歩の回数や距離を増やしたり、コースを定期的に変えるといった工夫をすると効果的です。

ちょっとした工夫ひとつひとつが、愛犬にとってはストレス解消に繋がります。

十分な食事を与える事もストレスの緩和に有効です。

十分な食事といっても、ただ好きなものや身体に良い物を与えるのではなく、愛犬にとってどのような量と質の食事が合っているのかを工夫してあげる事が大切です。


ペットそれぞれの健康状態に合った栄養素を飼い主さん自らが調節した食事を与える、手作り食も有効です。

手作り食には、ペットとのコミュニケーションもより深まるといった効果も期待ができると言われており、現在とても流行しています。



動物が抱えるストレスには、はっきりと原因がわからないことも多いです。

人間も、何の不満も心配もない生活を送る事は不可能なのと同様に、犬や猫も全くストレスを感じない生活を送る事というのは難しいです。

また、犬や猫は人間と違い、言葉で不快感を訴える事が出来ません。


しかし、子育てと同様に、日々接していくことで些細な変化に気付く事が可能となり、ストレス緩和への工夫がしやすくなります。


飼い主さんが大切な愛犬、愛猫に心から愛情を以て接していく事が、ストレス対策にとって最も大切な一歩となります。



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